中東情勢で住宅価格高騰・・「買い時は今なのか」
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家づくりお役立ち情報
中東問題により輸入がストップしたことにより建築の方にも大きな影響がでています。
建築業界全体で、シンナー不足で塗料がない。木材、断熱材などの価格高騰。最近はユニットバスの納期が遅れ、引き渡しに間に合わないケースも増えています。
メーカーから販売がストップしている以上、私たちにできる事は先にお引き渡しの手配、納品されたら可能な限り早く施工、建具を付けても製品が通れるかなどの確認など、適宜施主様のご希望を聞きながら確実に納品することです。
そんな話を聞くと、
やっぱり今は買い時ではないのかな・・と思われるかもしれませんが、
「買い時は常に今」である理由をエビデンスと共にお伝えしていきます。
待てば安くなる?
「もう少し待てば、建築資材が安くなって家も安くなるのではないか?」
家づくりを検討している方の多くが、一度は抱く疑問ですよね。
しかし、過去20年のデータと現在の世界情勢を見ていくと、残念ながら「待つことによる価格低下」を期待できる根拠がないのが現実です。
むしろ、建築コストは構造的な要因によって上昇を続けており、「今この瞬間」がこの先で最も安いと言えるかもしれません。
まずは客観的なデータを見てみましょう
国土交通省が発表している「建設工事費指数」を確認すると、日本の建築費がどのように推移してきたかが分かります。

過去20年間の建築コストの推移 引用:建築物価調査会
建設工事費指数は、2020年代に入ってから急激に上昇しています。特に住宅(木造・RC造ともに)の指数は右肩上がりを続けています。
過去20年を振り返ると、1990年代のバブル崩壊後、一時的な停滞はあったものの、2010年代の東日本大震災復興需要以降、一度も「元の水準」には戻っていません。
【主要な高騰要因の歴史】
2008年: 北京五輪需要と原油高(プラスチック・輸送費の高騰)
2011年: 震災復興需要(資材不足と労務費の上昇)
2021年: ウッドショック(北米需要増と物流停滞)
2022年〜: ウクライナ情勢・円安(エネルギーコストと輸入材の高騰)
2026年~:中東戦争(エネルギーコストと輸入材の高騰)
歴史を振り返ると、一時的な「ショック」による供給不足が解消されたとしても、価格が以前の安値まで下落することはありませんでした。
これは、一度上がった「人件費」や「物流コスト」は下がりにくいためです。
価格が高止まり、あるいは上昇を続けるのには、単なる一時的なパニックではない「構造的な理由」があります。
3つの構造的な理由
1.世界的な需要増と資源争奪戦
日本の人口は減少していますが、世界人口は増加し続けています。
特に東南アジアやアフリカ、インドといった新興国の都市化に伴い、鉄鋼、木材、銅、アルミといった建築資材は世界中で「争奪戦」の状態にあります。
日本は島国であり、その多くを輸入に頼っているため、世界的な価格上昇の影響をダイレクトに受けます。
2.物流・エネルギーコストの転嫁
2024年問題に代表されるように、物流業界の人手不足と運賃上昇は避けられないと言えるでしょう。
資材を運ぶためのコスト、工場を動かすための電気代・ガス代が下がらない限り、資材価格が下がることは物理的に不可能です。
3. 為替の影響(円安の定着)
日本の通貨・円の力が弱まっていることも影響しています。
輸入材を主とする建築業界にとって、円安は仕入れ値の直接的な上昇を意味します。かつての「1ドル=100円前後」という時代が再来する見込みは、マクロ経済の視点からは低いとされています。
建築費以外の上昇圧力:人件費と法規制
資材価格だけに注目しがちですが、実は「人件費」と「法規制」も将来的な価格上昇につながる要因になります。
職人の高齢化と人手不足
大工や左官、電工といった熟練職人の平均年齢は50代後半から60代に達しています。
若手の入職者が激減している中、需要に対して供給が圧倒的に不足しています。
需要と供給のバランスが崩れれば、当然賃金は上昇し、今後、さらにこの傾向は強まり、「家を建てる技術」そのものがプレミアム化していく可能すら否めません。
省エネ基準の義務化と高性能化
2025年からは、すべての新築住宅において「省エネ基準」への適合が義務化されます。
断熱性能や気密性能、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準への対応は、地球環境のためには必須ですが、建築コストを確実に数百万単位で押し上げます。
つまり、「昔と同じ仕様の安い家」を建てること自体が、法律で禁止される時代になっているのです。
「待つこと」による経済的損失のシミュレーション
「価格が下がるまで待つ」という戦略が、いかにリスクの高い賭けであるかを計算してみましょう。
【3年待った場合の損失例】
家賃負担: 月10万円の賃貸に住んでいる場合、3年で 360万円 が家賃で消える
住宅ローン金利: 現在の低金利が0.5%上昇するだけで、35年返済の総支払額は数百万円単位で増加
物価上昇: 建築費が仮に年3%上昇した場合、4,000万円の住宅なら3年で約370万円 値上がり
→ 合計すると、3年待つだけで 「1,000万円近くの機会損失」が発生する計算になります。
結論:「今」が買い時な理由
建築価格の上昇は、一時的な波ではなく、時代の不可逆的な変化です。
資材価格が下がる可能性は世界的な需要と円安、物流費の上昇により、底値は更新され続けています。
住宅購入における「買い時」とは、市場の底値を当てることではありません。
なぜなら、建築費の底値は常に「過去」にしかないからです。
「今の価格が将来から見れば最も安かった」という事実は、過去30年の歴史が証明しています。
政策金利の上昇で住宅ローン金利が上昇しており、今後も段階的に上昇すると言われています。
そして住む時間の価値→家族がその家で過ごす「時間」は、お金では買えない資産。
住宅購入を考えているのであれば、外部環境の変動を待つのではなく、ご自身のライフプランにおいて「今、必要か」を軸に決断することが、結果として最も賢明な経済的選択となる言えるかもしれませんね。